バーコード

皆さんはお住まいの地域の図書館に行ったことがあると思います。図書館の本にはバーコードといわれる太さが違う直線がならんだ縞模様部分を貼り付けてあります。司書さんは、あなたの利用カードと、借りる本のバーコードを読み取ることで、持ち出しができるようになります。
スマートフォンの決済で利用されているQRコード(迷路のような図形)もバーコードです。QRコードは二次元バーコードといわれるのに対し、縦の縞模様のものは一次元バーコードと区別することもあります。

スーパーマーケットの商品には必ずと言っていいほどバーコードがついています。そのバーコードを読み取る事によって商品のデータベース情報と紐づける事ができます。
書籍も同じく主に裏表紙に「ISBN」というバーコードが記載されています。ISBNを読み取ることでその書籍の情報を取得することができます。

今回ご紹介するのは書籍の一冊一冊に貼られている「図書室のバーコード」についてお話です。

「ISBN」って何?

今回ご紹介する「図書室のバーコード」の前に「ISBN」についてご説明いたします。

ISBNとは「International Standard Book Number」(インターナショナル・スタンダード・ブック・ナンバー)の略称です。13桁の番号で本の書誌情報(書名・著者など)を識別します。ISBNは世界共通で書籍を特定するための番号です。

この「ISBN」には決まりがあります。

ISBNは13桁のコードで表され、通常5つのパートからなる。

ISBN nnn – ● – AAAA – BBBB – C

●、A、Bの各部分の桁数は決まっておらず、合計で9桁の範囲内でそれぞれの部分は増減する。

n部分 – 「接頭記号」
nnn は 978 または 979 のいずれか(数字3桁)である。978は書籍出版業を意味し、978が枯渇した地域は979を使用する。2020年現在、日本国内で出版された書物等で979を割り振られた例はない

●部分 – 「グループ記号」
出版物の出版された国、地域、言語圏。桁数は、そのグループの出版点数によって異なる。最少は1桁、最大は5桁である。接頭記号が異なれば、グループ記号が同じでも異なる地域を指す可能性もある。

A部分 – 「出版者記号」
桁数は、出版者の出版点数などによって異なる。日本の場合は2桁から7桁となる

B部分 – 「書名記号」
出版物に固有の番号。原則として図書の版ごとに付与。出版社ごとに決める。グループ記号・出版社記号の残りの桁を割り当てるため、書名記号の桁数は各出版社の最大刊行可能点数を規定する。書名記号が枯渇した出版社は、新たな出版社記号が付与される。

C部分 – 「チェックディジット」
0 – 9の数字1桁が入る。以前のISBNのチェックディジットとは計算法が異なり、10桁 → 13桁に変換する際は再計算が必要となる。 各パートの間は、ハイフン(またはスペース)で区切りを付けるのが正式な表示法である(区切りを付けなくても書籍を特定する上での問題はない)。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ISBN より引用

図書管理システムLXでISBNを読み取ると

弊社図書管理システムLXでは書籍を登録する時に書籍のISBNをバーコードリーダーで読み取る事によって書誌情報を取得いたします。書名や著者等の重要な部分は取得できますので、すべてを手入力するという大変な作業が簡略化できます。

「図書室のバーコード」とは

御社に社員番号、国民にマイナンバーがあるようにシステムで管理する為に所有の書籍一冊一冊毎に番号を割り振ります。これを「図書室のバーコード」と考えます。同じ本(同一のISBNを持つ書籍)でも複数冊所有していれば、そのそれぞれを別の番号を割り振って管理できます。ISBNのような附番のルールもありません。

「図書室のバーコード」の利点

「図書室のバーコード」があると次の5つの利点があります。

  • 貸出と返却が簡便化できます
  • 貸出と返却を無人化することも出来ます
  • 図書システム上で所有の書籍の状態、場所がすぐわかります
  • 書籍の棚卸し(蔵書点検)で大幅な時間短縮が可能です
  • 番号の手入力が不要なのでデータの入力作業等の簡便化ができます

「図書室のバーコード」がないと

一方バーコードがないと、貸出や返却の時に一冊ずつ手動で入力することになるので、時間もかかり間違いも起きやすいです。

バーコードを使わずに、書名の一覧から貸出を行うことも出来ますが、本の冊数が100以上ある図書室や、同じような書名がある場合には、特定の一冊を捜すのに手間がかかり現実的ではありません。大量の本があるとバーコードの準備も大変ですので少しずつ準備することをお勧めいたします。

主な用途

  • 貸出・返却処理
  • 棚卸し(蔵書点検)
  • 管理者が該当書籍の情報にたどり着く事が簡単に出来る

バーコードを書籍に貼る理由

このようにバーコードはシステムを効率的に利用するのに有効です。近年ではバーコードの代わりにICチップを理表した図書館も増えてきていますし、QRコード等を利用して蔵書点検の効率化を図っているところ出てきております。
バーコードには所有者を明記して取り扱いの注意勧告を行うメリットもあります。バーコードの上に等に「○○○○○○図書館」と書いてあるかと思います。所有者を明確化して共有財産である書籍を大切に取り扱いましょうという宣言を行っています。また一冊ごとにユニークな番号を割り当てますので、資産管理台帳と付け合せるための番号としても利用可能です。

どうやってバーコードを貼るの?

図書室のバーコードを使わずに、書籍の裏にあるISBNを利用して、今まで説明したような管理も出来ます。しかし次のようなデメリットがあるので実際にはお勧めしていません。

  • 複本の管理が出来ない
  • ISBNが印刷してある本のカバーの耐久性
  • ISBNが印刷されていない本が出てきている

一つ目は複本の管理が出来ないことです。ISBNは同じ本であれば同じ番号が割り当てられている事を説明いたしました。弊社のLXシリーズではこの仕組みを利用してISBNから書名や著者等の重要な情報を取得していますが、逆に同じ書籍ではISBNが同じになるので一冊一冊ごとの固有にはなりません。

二つ目はISBNが本の本体に印刷してあるのではなく、カバーに印刷してあることです。本のカバーは破れやすく紛失しやすいので、ブックコートフィルムと呼ばれる本を保護する透明なフィルムを貼る必要があります。本そのものを傷や紫外線等から守ることが出来るので公共図書館や小学校の図書室等ではお勧めですが、フィルムを貼ること自体に作業時間がとられるので企業の図書室では難しいです。企業の図書室では本のカバーを廃棄するところも少なくありません。

三つ目のISBNが印刷されていない本についてですが、書籍の裏のカバーに印刷するのではなく、書籍を保護するシュリンクと呼ばれる透明なビニールにバーコードが印刷されたシールを張り付けてある書籍が出てきていることです。現在はコミックぐらいなので今すぐには影響はないのですが今後の状況次第で変わってくるかもしれません。

それでは、どのようにしてバーコードを用意して書籍に貼るのでしょうか?印刷所に依頼する方法とパソコンで印刷する方法の二つの方法があります。

印刷所にバーコードを依頼する

シールタイプのバーコードを印刷所に依頼する事をお勧めしております。見た目も美しいですし、ラミネートで保護することで末永くバーコードがご利用いただけます。バーコード一枚あたり20円から30円ほどかかりますが、本の寿命は長いので10年20年と永く利用できることが重要です。バーコードが擦れてしまって張り替えることになれば本を傷めてしまいます。

本の保管期限を定めて、そこまで長期に利用しないという場合には、選挙ポスターにつかわれるユポタック紙に印刷してラミネート加工をしない方法もございます。この場合にはバーコード一枚あたり7円から12円ほど印刷可能です。

おすすめのバーコード

パソコンでバーコードを印刷する

現在はバーコードを簡単に印刷できる環境がそろってきましたのでご紹介いたします。

パソコンで印刷する場合、複合機やレーザープリンターだと綺麗でバーコードリーダーでの読取エラーも少ないですが、トナーの品質に気を付ける必要があります。再生トナーなどで品質が低いと印刷が擦れてしまいやすいです。また印刷シートが紙詰まりする等にも気を付ける必要があります。

インクジェットプリンターの場合は顔料インクタイプのものがおすすめです。インクジェットプリンターには顔料インクタイプと染料インクタイプがありますが、染料インクタイプはインクが紙に染み込むのに対して、顔料インクタイプは紙の表目に定着するので顔料インクタイプのインクジェットプリンターがおすすめです。

レーザープリンターでもインクジェットプリンターでも長い目でみた場合は劣化が心配ですので、パソコンで印刷したバーコードを利用する場合には、ラベルキーパー(透明保護ラベル)の利用をご検討ください。

バーコードは図書管理システムLXから作る事ができます

弊社の図書管理システムLXシリーズからバーコードを印刷することが出来ます。

すでに入力済みの所有書籍からの印刷の他に、印刷するバーコードは指定番号からの連続した番号での印刷や個別に番号を指定して印刷することが出来ます。予め印刷用紙テンプレートが用意されていますし、テンプレートを変更してmm単位で指定できますので、様々な用紙に印刷することが出来ます。バーコードは「NW7」と「CODE39」から選択することができます。入力済の所有の書籍からも、未入力でも印刷できます

カーリルToolBoxで印刷する

日本全国の図書館の蔵書検索サービスを提供しているカーリルが提供しているサービスです。

ブラウザだけで印刷することが出来ますし、対応する印刷シートもアスクルやキハラ、エーワン等があります。予めバーコードを印刷し準備のうえ、貼り付け作業やデータの入力作業を行います。

エーワン ラベル屋さんで印刷する

印刷シートを販売しているエーワンが提供しているソフトウェアです。

このソフトウェアの差し込み機能を利用してバーコードを印刷することが出来ます。図書管理システムからデータをエクスポートして印刷することも出来ますし、連番や番号を指定して印刷することも出来ます。

バーコードを貼る

バーコードは出来るだけ同じ位置に貼ります。貼ってある場所がバラバラだと貸出や返却を行うときに視線が乱れて時間がかかってしまいます。

多くの図書館では背表紙を左にした状態で、右側と下側を2cmほど開けた位置に貼っています。洋書などの横書きの本は表表紙に貼り、小説などの縦書きの本は裏表紙に貼ります。

これは蔵書点検の時の為です。蔵書点検の時には右手でバーコードを読み取る機器を扱い、左手で本を抜き出していくと連続して操作できます。背表紙から近い位置に貼ってあると、本を少しずらすだけでバーコードを読み取れるので作業がはかどります。

バーコードの種類とそれぞれの特徴

  • JANコード(EANコード)
    • 扱えるデータ:数字(0~9)のみ
    • 表現できる文字数:13桁または8桁
  • ITFコード
    • 扱えるデータ:数字(0~9)のみ
    • 表現できる文字数:偶数桁のみ
  • NW-7
    • 扱えるデータ:数字(0~9)/記号(- $ : / . +)/スタート、ストップキャラクタ(a~d)
    • 表現できる文字数:自由
  • CODE39
    • 扱えるデータ:数字(0~9)/アルファベット大文字(A~Z)/記号(- スペース $ / + % )/スタート、
    • 表現できる文字数:自由
  • JANコード(EANコード)
  • ITFコード
  • NW-7
  • CODE39

などがあります。図書管理システムLXでは、その中でも自由度があり文字の制限も少ない「NW7」と「CODE39」を採用しています。

バーコードリーダーとは

皆さんもコンビニやスーパーでの会計時に店員さんが商品のバーコードを読み取る場面を見たことがあると思います。店員さんが使っている機器がバーコードリーダーです。

各社様々なバーコードリーダーを販売しています。

手で持って使用するハンディタイプが最も一般的ですが、机などに固定して本をバーコードリーダーにかざす据え置きタイプのものもあります。据え置きタイプのものはバーコードの向きが関係なく、両手で本を扱えるので無人貸出機では便利そうですが、だいたい位置が決まっていて、真っ平な本の場合にはやはりハンディタイプが一番スムーズであるように感じます。

読取方式にもいくつか種類があります。お勧めはCCD(タッチ)方式です。その名のとおりバーコードに接触させて読み取ります。小型で軽量なので取り回しが容易なことや認識率が高い点がお勧めの理由です。他にもCCD(離し読み)方式や読取速度が速いレーザー方式等もあります。

まとめ

このように「ISBN」や「図書室のバーコード」を使用する事によって図書管理システムを導入することで、より使いやすさ、図書データ管理の正確性が向上し、御社、御事務所の大切な資産である「所有書籍」が正確に把握する事ができます。

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